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リウマチで治療をうけられている方のインフルエンザについて 2018.01.27
インフルエンザが猛威をふるっています。
例年は1月末までくらいがA型インフルエンザ、2月からB型インフルエンザというようにインフルエンザの型にも時期があります。今年はA型、B型が混合して猛威をふるっています。だいたいA型が4割、B型が6割といわれ、B型の感染力は非常に強いものがあります。
当院ではインフルエンザワクチンの供給が少ないことから早めに接種をはじめ、遠方で来られない方は近医の先生に御願いして十分な予防を手洗いやうがいの励行とともに努めました。その結果あまり患者さん御自身がインフルエンザとなったお話は聞いていません。もしインフルエンザになった場合には免疫抑制剤たとえばメトトレキサート(リウマトレックス、メトレート)、タクロリムス(プログラフ)、JAK製剤(オルミエント、ゼルヤンツ)や治験薬剤の服用は直ちに休薬して下さい。アザルフィジンやリマチルなどの免疫調整剤についても同様です。エンブレルやヒュミラ、アクテムラ、シムジア、オレンシアなどの生物学的製剤を投与中の方は日頃の指導通りインフルエンザのみならず感染症が疑われた場合には直ちに休薬するか、当院に御連絡してください。
ご家族がインフルエンザにかかった場合、濃厚な接触がありますので、たとえインフルエンザワクチンを打っていても感染する可能性を否定し得ません。この時も生物学的製剤などを投与している人は一度休薬することをお勧めしています。もしご心配な場合はリレンザなどの抗インフルエンザウイルス薬の予防投与も可能ですのでご家族が受診されている医療機関等で御相談されてください。その際は必ずお薬手帳を持参してください。受診先の先生が御不明な点がございましたらわたくしのほうに御連絡下さい。
インフルエンザは発熱が2日間ほど高熱が続きますが、熱がさがっても48時間程度は強い感染力が残っています。熱がさがって3日目くらいから安心できると思います。今回のインフルエンザで上気道症状のみならず腹痛や下痢、嘔吐などの消化器症状も伴うことも少なくありません。2月も寒い日が続くとの予想です。十分に注意されてください。

葉酸(ようさん) 2018.01.22
昨日、あるテレビ番組で「葉酸」が特集されていました。葉酸が多く含まれる食品を摂取することで、認知症や心筋梗塞、脳梗塞の予防に役立つことがわかってきているという話でした。
葉酸はDNAを作る時に欠かせない栄養素で、妊娠中に積極的に摂取するように指導された経験がある方もいるかもしれません。これまでは妊婦さん以外が積極的に摂取を勧められることはありませんでしたが、新たに、脳の萎縮や骨粗鬆症、動脈硬化などの予防に関する研究が行われており、良い結果が得られているようです。しかし、過剰な接種は健康を害する可能性もありますので、サプリメントなどを使用する際には、添付文書の用量を守って頂きたいと思います。
リウマチ患者さんは、自分の身体に対する免疫反応が強くなりすぎて、正常に機能している体の一部を異物とみなして攻撃してしまう病気です。現在、最も多くのリウマチ患者さんが使用している薬がメトトレキサート(MTX)です。MTXは、各国のガイドラインでも治療の第一選択薬と位置付けられています。長い間、日本ではMTXを低用量でしか使用できませんでしたが、現在は、日本でも1週間に最大16mgまで服用できるようになっています。MTXの服用量が増えたことで、病状が改善する方が増えていますが、肝障害、消化器障害(嘔気・嘔吐・腹痛)、口内炎などの副作用を生じる場合もあります。葉酸を適切に使用することで、MTXによる副作用を抑制することができますので、葉酸を併用されている方も多いかと思います。
葉酸は投与量と内服のタイミングが重要な薬ですので、注意が必要です。葉酸は過剰に摂取した場合や、内服するタイミングを間違った場合には、MTXの効果を減弱してリウマチの症状を悪化させる可能性があります。葉酸を処方されている場合は、主治医の指示通りに内服し、サプリメントなどでの追加摂取はしないようにして下さい。

さて、今年も1月28日の博多リウマチセミナーを始めとして、様々な学会や研究会があります。
下記期間は、大阪で講演を行うため私の(整形外科)の診療は休診とさせていただきます。
2月8日(木曜日)終日休診
→代診は膠原病内科の西間木先生と麻酔科の柴田先生です。
2月9日(金曜日)午前休診
→代診は膠原病内科の西間木先生です。わたし生野は午後より診療致します。
お間違えの無いようお気を付けください。御迷惑をおかけしますが宜しくお願い致します。

抗CCP抗体(抗シトルリン化蛋白抗体;ACPA)と関節リウマチ 2018.01.11
 抗シトルリン化蛋白抗体(anticitrullinated peptide/protein antibodies; ACPA)は、関節リウマチに最も特異性の高い自己抗体であり、現在は関節リウマチの診断に欠かすことのできない検査項目の一つです。一般的には、ACPAよりも抗CCP抗体という呼び方の方が定着していますので、以下、抗CCP抗体と呼びます。
  関節リウマチの診断において、抗CCP抗体の優れている点は、感度(実際に病気の人を病気であると判定できる確率)も特異度(病気ではない人を病気ではないと正しく判定できる確率)も高いこと、関節リウマチ発症前から検出されることがあげられます。
  関節リウマチの診断には、古くから用いられている「リウマトイド因子」という検査項目もありますが、リウマトイド因子は特異度が低いため、実際には関節リウマチではない方も陽性になります。健常若年者の4%、高齢者の25%は関節リウマチではないにも関わらず、リウマトイド因子が陽性に出ると言われています。一方、抗CCP抗体の特異度は90〜98%ですから、抗CCP抗体が陽性であれば、関節リウマチである可能性が非常に高いと考えられます。また、抗CCP抗体は約40%の方で、関節リウマチの発症前から陽性になることが分かっています。もし、初診時に関節リウマチの診断基準を満たしていなくても、抗CCP抗体が陽性であれば、のちに関節リウマチを発症する可能性が高いと考えられます。
  抗CCP抗体が陽性の関節リウマチ患者では、活動性が高く、骨びらんが強いことが明らかになっている一方で、抗CCP抗体陰性患者よりも抗CCP抗体陽性患者の方がメトトレキサートの治療効果が出やすいことも報告されています。このことから、抗CCP抗体が陽性の患者さんと陰性の患者さんでは、関節リウマチの症状は類似していても疾患としては別なのではないかと推察されています。
  蛋白のシトルリン化はタンパク質の生合成の際に起こる翻訳後修飾の一つです。DNAの遺伝情報を元にして蛋白質が作られる際に、たんぱく質中のアルギニンをシトルリンに変換するのがシトルリン化です。慢性炎症がある方では、シトルリン化が生じやすく、喫煙や歯周病、副鼻腔炎などが関節リウマチの発症に影響する可能性が指摘されています。シトルリン化蛋白によってさらに炎症が悪化し、免疫複合体や炎症性サイトカインが生成され、炎症が持続し、炎症の持続によってさらにシトルリン化蛋白が作られるという悪循環が生じ、関節炎や関節破壊を引き起こすというメカニズムが考えられています。
  少し難しい話になってしまいましたが、抗CCP抗体を測定する意味を理解していただき、関節リウマチのリスクになり得る生活習慣の改善につなげて頂けましたら幸いです。

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